ハラスメントの事例
従業員が上司からセクハラ等の行為を受けたとして、当該上司及び会社に対し慰謝料、休業損害等の損害賠償請求がなされた事案(セクハラに基づく損害賠償請求事件)
内容
会社の女性従業員が、上司からのセクシャルハラスメントとパワーハラスメント行為が原因で、適応障害とうつ病を発症し、治療を余儀なくされたと主張して、会社と上司に対し、精神的苦痛に対する慰謝料、休業損害、賞与未支給相当額など、合計約600万円の損害賠償を請求しました。本件では女性従業員について労働災害と認定されていました。
結論
上司である従業員が請求額の約6分の1の金100万円を支払うとともに、女性従業員は会社を退職し、会社が退職金規定に基づく退職金を支払う旨の訴訟上の和解が成立しました。
解説
セクハラやパワハラ問題では、双方が主張する事実関係について大きな違いがあることが多く、当事者間でどのようなやり取りがあったのか、なかったのかという事実認定や、仮に主張されている事実があったとして、それが違法と評価されるだけの行為であるのかが問題になります。
本件では、当事者間に大量のメールのやり取りがあり、それをもとに労災認定がされていました。本案件では訴訟を提起された後の御依頼であったため、被害にあったと主張する者の話を直接聴取することはできませんでしたが、セクハラ行為をしたとされる従業員や、同じ事務所で働いている複数の従業員からも十分に聞き取りを行い、女性従業員が主張するようなハラスメント行為は存在しないこと、またメールの内容についても違法と評価されるような内容、頻度ではないこと等を主張しました。
その結果、前記の通り請求額の約6分の1相当の金額を上司である従業員が負担することで解決できました。また、女性従業員は会社を退職し、会社としては退職時には支給することになっている退職金を支給するのみで追加の負担なしに解決ができました。
